①不動産購入

不動産購入する際の流れとは?購入時の注意点も解説

マイホームの購入は、多くの方にとって一生に一度の大きな買い物です。しかし、そのプロセスは複雑で、何から始めれば良いのか、どのような流れで進むのか分からず、不安を感じる方も少なくありません。

不動産の購入は、物件探しから契約、ローンの手続き、引き渡しまで、数多くのステップを踏む必要があります。全体の流れを事前に把握し、各段階でやるべきことを理解しておくことが、理想の住まいをスムーズに、そして安心して手に入れるための鍵となります。

本記事では、不動産購入の基本的な流れを11のステップに分け、それぞれで必要なことやポイントを詳しく解説します。さらに、購入にかかる期間の目安や、後悔しないために知っておくべき注意点についてもご紹介します。この記事を読めば、不動産購入の全体像が明確になり、自信を持って第一歩を踏み出せるようになるでしょう

監修者
宮原海斗

宮原海斗株式会社Gen’Z 代表取締役

宅地建物取引士/相談診断士

横田大樹

横田大樹株式会社Gen’Z 専務執行役

宅地建物取引士/相談診断士

不動産を購入する際の流れ

不動産の購入は、一般的に以下の11のステップで進んでいきます。情報収集から始まり、契約を経て、最終的な引き渡しに至るまで、数ヶ月から1年以上かかることもあります。各ステップの内容をしっかり理解し、計画的に進めていきましょう。

STEP 1.資金計画を立てる

不動産購入の第一歩は、具体的な物件を探し始める前に、しっかりとした資金計画を立てることです。まず、「自己資金としていくら準備できるか」と「住宅ローンでいくら借り入れできるか」を把握し、購入可能な物件価格の上限、つまり予算を明確にします。

年収や勤務先、勤続年数などから、住宅ローンの借入可能額のおおよその目安を知ることができます。金融機関のウェブサイトにあるシミュレーションツールを活用するのも良いでしょう。

また、物件価格以外にも、仲介手数料や登記費用、税金などの「諸費用」が必要になることを忘れてはいけません。

諸費用は、中古物件で物件価格の6~9%、新築物件で3~6%程度が目安とされています。これらの費用も考慮に入れた上で、無理のない返済計画を立てることが、購入後の安定した生活のために非常に重要です。

STEP 2.情報収集を行う

資金計画で予算が決まったら、次は物件の情報収集を始めます。どのような住まいにしたいのか、家族構成やライフスタイルに合わせて希望条件を整理しましょう。エリア、広さ、間取り、駅からの距離、周辺環境など、譲れない条件と妥協できる条件に優先順位をつけておくと、効率的に物件を探すことができます。

情報収集の方法としては、不動産情報サイトやアプリの活用が一般的です。SUUMOやHOME’Sといったポータルサイトでは、膨大な物件情報の中から希望条件で絞り込んで検索できます。

また、希望エリアが決まっている場合は、その地域の不動産会社に直接相談するのも有効な方法です。ウェブサイトに掲載されていない未公開物件を紹介してもらえる可能性もあります。

STEP 3.内見する

インターネットやチラシで気になる物件を見つけたら、不動産会社に連絡して実際に物件を見学する「内見」に行きます。写真や間取り図だけでは分からない、室内の雰囲気や日当たり、風通し、眺望などを自分の目で直接確認することが目的です。

内見は、理想の住まいを見つけるための非常に重要なステップです。後悔しないためにも、チェックリストを準備するなどして、細部まで確認しましょう。

内見で注目すべき主なポイントは以下の通りです。

  • 日当たりと風通し: 時間帯による日の入り方や、窓を開けた際の風の流れを確認します。
  • 部屋の広さと天井高: 家具の配置をイメージしながら、実際の広さや圧迫感の有無を感じ取ります。
  • 収納スペース: クローゼットや押し入れの広さ、奥行き、使い勝手を確認します。
  • コンセントの位置と数: 生活動線をイメージし、必要な場所に十分な数のコンセントがあるか確認します。
  • 水回りの設備: キッチン、浴室、トイレの使い勝手や、水圧、劣化状況をチェックします。
  • 共用部分(マンションの場合): エントランス、廊下、ゴミ置き場などが清潔に保たれているか確認します。
  • 周辺環境: 駅からの実際の距離、坂道の有無、スーパーや学校、病院などの生活施設の場所、騒音や臭いの有無などを歩いて確認します。

STEP 4.物件の申し込みを行う

内見をして購入したい物件が決まったら、売主に対して購入の意思を正式に伝えるために「購入申込書(買付証明書)」を不動産会社を通じて提出します。

購入申込書には、購入希望価格、支払い方法(住宅ローンの利用の有無)、手付金の額、引き渡しの希望時期などの条件を記載します。この書類をもって、売主との具体的な交渉がスタートします。

価格交渉を行いたい場合は、このタイミングで希望額を提示するのが一般的です。申し込みは先着順で受け付けられることが多いため、人気の物件の場合は早めの決断が求められます。ただし、この時点ではまだ法的な拘束力はなく、キャンセルも可能ですが、安易な申し込みは避けるべきです。

STEP 5.住宅ローンの審査を受ける

購入の申し込みと並行して、住宅ローンの「事前審査(仮審査)」を金融機関に申し込みます。売買契約を結んだ後にローンが借りられないという事態を防ぐため、契約前に借入可能かどうかを打診しておくのが一般的です。

事前審査では、年収、勤務先、勤続年数、他の借入状況などの情報をもとに、申込者の返済能力が審査されます。審査結果は、通常3日~1週間程度で分かります。

この事前審査に通っておくことで、売主に対して「資金計画に問題がない買主」であることを示すことができ、交渉を有利に進められる側面もあります。複数の金融機関に同時に申し込むことも可能ですので、金利やサービスを比較検討すると良いでしょう。

STEP 6.契約内容の確認を行う

売主と買主の間で購入条件が合意に至ると、売買契約の締結に進みます。契約に先立ち、宅地建物取引士から物件に関する重要な情報を説明される「重要事項説明」が行われます。

重要事項説明書には、登記簿に記載された権利関係、法令上の制限、インフラの整備状況、建物の状態、契約解除に関する規定など、専門的で非常に重要な内容が記載されています。

説明時間は1~2時間に及ぶこともあり、難しい専門用語も多いため、少しでも疑問に思った点や理解できない点があれば、その場で必ず質問し、全ての内容を納得した上で次に進むことが大切です。後で「知らなかった」では済まされないため、慎重に確認しましょう。

STEP 7.売買契約を結ぶ

重要事項説明の内容に納得したら、次に「不動産売買契約」を締結します。売買契約書を売主と買主がそれぞれ読み合わせ、内容に問題がなければ署名・捺印を行います。

この際、買主は売主に対して、物件価格の一部として「手付金」を支払うのが一般的です。手付金の額は物件価格の5~10%程度が相場です。この手付金は、契約が成立した証拠としての意味合いを持ち、最終的には売買代金の一部に充当されます。

売買契約を締結すると、契約内容に法的な拘束力が生じます。以降、自己都合で契約を解除する場合には、支払った手付金を放棄したり、違約金を支払ったりする必要があるため、覚悟を持った決断が求められます。

STEP 8.住宅ローンの申し込みを行う

売買契約を無事に締結したら、金融機関に対して住宅ローンの「本申し込み」を行います。事前審査で承認を得ている金融機関に申し込むのが一般的ですが、この段階で別の金融機関に変更することも可能です。

本申し込みでは、事前審査よりも詳細な情報が求められ、提出書類も多くなります。売買契約書や重要事項説明書の写し、住民票、印鑑証明書、所得を証明する書類(源泉徴収票や確定申告書)などが必要です。

審査では、申込者の返済能力に加えて、購入する物件の担保価値も厳密に評価されます。審査期間は1~3週間程度かかるのが一般的で、無事に承認が下りると、金融機関と金銭消費貸借契約(ローン契約)を結びます。

STEP 9.内覧チェックを行う

物件の引き渡し前には、買主と売主、不動産会社の担当者が立ち会いのもと、物件の最終確認を行う「内覧チェック(引き渡し前内覧会)」が行われます。

この内覧チェックの目的は、売買契約を締結した時点の状態と物件の状態に相違がないか、修繕箇所がきちんと直っているか、付帯設備表に記載されたエアコンや照明などの設備が問題なく作動するかなどを確認することです。

もしこの時点で契約内容と異なる点や不具合が見つかった場合は、売主に修補を要求します。ここで問題点を指摘しないまま引き渡しを受けてしまうと、後から対応を求めるのが難しくなる可能性があるため、細部まで入念にチェックすることが重要です。

STEP 10.残金決済を行う

住宅ローンの本審査に承認され、金融機関とのローン契約が完了すると、いよいよ最終段階である「残金決済」です。金融機関の一室などに関係者(買主、売主、不動産会社、司法書士)が集まり、手続きを行います。

買主は、売買価格から手付金を差し引いた残代金と、仲介手数料や固定資産税の清算金などの諸費用を支払います。多くの場合、住宅ローンの融資金が買主の口座に振り込まれ、そこから売主の口座へ送金するという形で実行されます。

同時に、物件の所有権を買主に移転するための「所有権移転登記」の申請手続きを、司法書士に依頼して行います。この登記手続きが完了することで、法的に物件が自分のものとなります。

STEP 11.引き渡しを行う

残金決済が完了し、所有権移転登記の申請が行われたら、売主から物件の鍵を受け取り、全ての取引が完了します。これを「引き渡し」と呼びます。

鍵と合わせて、建築確認済証や検査済証、設備の取扱説明書、保証書といった関連書類も全て受け取ります。この瞬間から、名実ともに物件の所有者となり、いつでも入居できる状態になります。

引き渡し後は、速やかに電気・ガス・水道の開栓手続きや、役所への転入届、運転免許証の住所変更など、新生活に向けた各種手続きを進めましょう。

購入から入居までの期間

不動産の購入を考え始めてから、実際に新しい住まいに入居するまでには、どのくらいの時間がかかるのでしょうか。物件の種類によって、その期間は大きく異なります。

新築物件の場合

新築物件の場合、建物がすでに完成しているか、まだ建築中かによって期間が変わります。

完成済みの物件であれば、契約から引き渡しまで比較的スムーズに進み、一般的には1.5ヶ月~3ヶ月程度で入居が可能です。

一方、未完成の物件(青田売り)の場合は、建物の完成を待つ必要があるため、購入の契約から引き渡しまで1年以上かかることも珍しくありません。工事の進捗状況によっては、入居時期が遅れる可能性も考慮しておく必要があります。

中古物件の場合

中古物件は、すでにある建物を購入するため、比較的短期間で入居できるのが特徴です。

一般的には、購入の申し込みから引き渡し・入居まで、2ヶ月~4ヶ月程度が目安となります。ただし、期間は売主の状況に大きく左右されます。もし売主がまだその物件に居住中の場合は、売主の退去や新しい住まいへの引越しを待つ必要があるため、引き渡しまで時間がかかることがあります。

空き家の物件であれば、よりスムーズに手続きが進むでしょう。

関連記事:中古住宅を売却するには?売却までの流れや注意点を解説

注文住宅の場合

注文住宅は、土地探しから始めるか、すでに土地を所有しているかによって期間が大きく異なります。

土地探しから始める場合は、土地の売買契約、建物の設計プランの打ち合わせ、建築確認申請、建築工事といった多くの工程を経るため、最も時間がかかります。一般的には、土地探しから入居まで1年~2年、あるいはそれ以上かかることも想定しておく必要があります。

間取りや仕様などを自由に決められる魅力がある一方で、長期的な視点で計画を立てることが求められます。

不動産を購入する際の注意点

不動産購入という大きな決断で後悔しないためには、流れを理解するだけでなく、いくつかの重要な注意点を押さえておく必要があります。

注意点①希望の物件には複数回内見に行く

「これだ」と思う理想的な物件に出会えたとしても、一度の内見だけで購入を決めてしまうのは避けるべきです。時間帯や曜日、天候を変えて、少なくとも2回以上は内見に行くことを強くおすすめします。

例えば、平日の昼間は静かでも、土日になると近所の公園から子供の声が聞こえてくるかもしれません。また、晴れた日の日当たりは良くても、雨の日には水はけの問題が見つかることもあります。朝、昼、夜と時間を変えることで、周辺の交通量や騒音の変化、街灯の明るさなども確認できます。

様々な条件下で物件とその周辺環境を確認することで、入居後の「こんなはずではなかった」というギャップを防ぎ、納得のいく物件選びができます。

注意点②資金計画を立てる際は税金も考慮する

資金計画を立てる際、多くの人は物件価格と住宅ローンの返済額に注目しがちですが、不動産に関わる「税金」を見落としてはいけません。

購入時には、不動産取得税、登録免許税、印紙税といった税金がかかります。これらは前述の「諸費用」に含まれます。

さらに重要なのが、購入後に継続して支払いが必要となる税金です。毎年1月1日時点の所有者に対して課される「固定資産税」と「都市計画税」がこれにあたります。これらの税金は、物件を所有している限り支払い続ける必要があります。

資金計画の段階で、これらの維持費が年間でどのくらいかかるのかを不動産会社に確認し、毎月のローン返済額と合わせて長期的な視点で収支をシミュレーションしておくことが不可欠です。

関連記事:不動産売却にかかる税金のすべて|計算方法・節税対策・確定申告の流れを解説

注意点③災害リスクも考慮する

近年、地震や豪雨による水害など、自然災害が頻発しています。そのため、購入を検討している物件が、災害に対してどの程度安全な立地であるかを確認することは、非常に重要な注意点となっています。

各自治体が公表している「ハザードマップ」を確認し、洪水による浸水想定区域や、土砂災害警戒区域、津波による浸水想定区域などに該当していないかを必ずチェックしましょう。ハザードマップは、自治体のウェブサイトや窓口で簡単に入手できます。

また、国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」では、全国のハザードマップを重ねて表示することも可能です。土地の成り立ちや地盤の強さなども合わせて確認し、安心して長く暮らせる場所を選ぶ視点を持つことが大切です。

不動産購入の流れを把握し計画的に行おう

不動産の購入は、資金計画から始まり、情報収集、内見、申し込み、契約、ローン手続き、そして引き渡しという、多くのステップを経て完了します。その流れは複雑に感じるかもしれませんが、一つひとつのステップで何をすべきかを事前に理解しておくことで、不安は大きく軽減されるはずです。

物件探しから入居までの期間は、新築、中古、注文住宅といった物件の種類によって大きく異なります。ご自身のライフプランに合わせて、どのくらいの期間を見込んでおくべきかを把握しておくことも重要です。

そして、後悔のない選択をするためには、複数回の内見や、税金を含めた長期的な資金計画、ハザードマップによる災害リスクの確認といった注意点を決して怠らないでください。

不動産購入は、人生における大きな節目です。この記事でご紹介した流れとポイントを参考に、しっかりと準備を進め、信頼できる不動産会社のパートナーと共に、理想の住まいを実現してください。

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